投稿日:2020年06月17日
相続や贈与などの関係で空き家を譲り受けたのはいいものの、特に何もせず放置している方もいるかと思います。
しかし空き家を所有し続けると、維持費だけでもかなりの金額が必要となることに加え、実際に売ると決めた時には家屋としての価値が下がり、売り時を逃してしまう場合がある為、結果的に損してしまう恐れがあります。
また近年「空き家問題」がテレビや新聞など社会的に取り上げられる大きな問題となっています。
管理が滞っていない空き家は近隣住民への被害の他にも、老朽による家屋の倒壊や犯罪のターゲット地となり、大きな問題へと発展します。
このように空き家の放置はご自身だけではなく、周囲の方々にも関わってくる問題となります。
ぜひ今回のコラムを参考にしていただき、空き家の活用方法について一度考えてみましょう。
2020年現在、日本には約848万戸の空家があり、総住宅数に占める空家の割合は約13.6%。この数は過去最高の数字となっており、年々空家が増えてしまっていることを表しています。
愛知県は全国的に見ると、空家率が11.2%と、平均は下回っていますが、それでも年々増加傾向にあります。
空家が増え続けるとどんな問題が起きてくるのでしょうか。
①近隣への迷惑
建物内の不衛生な状態から悪臭を発生することや、お庭の雑草が生い茂り景観の悪化などにより近隣トラブルに繋がります。
また、野良猫やネズミ、害虫の住処となり、近隣住民に迷惑をかけている場合もあります。
②犯罪や事故
管理がしっかりとされていない建物だと事故や犯罪が起きる可能性が高まります。
例えば、放火や不法投棄により火事が起きることもありますし、最悪の場合建物が倒壊し歩行者にケガを負わせてしまう恐れもあります。
また見知らぬ人の不法侵入・不法滞在によりその地域の治安悪化にも繋がります。
自分が知らぬ間に、気づいたら他者への被害に及ぶ原因になっているかもしません。
そうならないように定期的に管理をする必要があります。
また、2015年には適切な管理が行われていない空家が、近隣住民の生活環境に悪影響を及ぼさないため対応を定めた「空き家対策特別措置法」が施行されました。
この法律は、倒壊の恐れや衛生上問題のある空き家の所有者に対して、各市町村で撤去または修正を勧告・命令できるというものです。勧告を受けた場合には固定資産税の優遇措置が受けられなくなる他、命令に反すると50万円以下の過料が課される場合もあります。
また、行政から指導を受けたにも関わらず、改善しない場合には、行政代執行によって所有者に代わって解体できるものとしており、その解体費用は所有者に請求されます。
一般的に解体費用はいくつかの業者に所有者が解体費用の見積もりを依頼して、一番安い業者に依頼する流れになると思いますが、行政代執行の場合そうではありません。そのため行政代執行の解体費用は自分で解体するよりも高額になる可能性もあります。
空き家の管理の為に、そもそもどのくらいの維持費が必要かご存知でしょうか。
空き家を管理していくには次のような費用が考えられます。
①固定資産税
毎年1月1日に所有している人に課税義務があり、各自治体に納税する必要があります。
詳しくはこちらのコラムよりご覧ください。
【相続した不動産の固定資産税っていくらかかるの?】
②都市計画税
所有している家が市街化区域内にある場合、固定資産税同様に各自治体の決まりの下、納税する必要があります。
③水道光熱費
管理や修繕、掃除をするときの為に電気や水道の契約をしておいた方が良いです。
空き家であるためほとんど費用はかかりませんが、基本料金分は必要になります。
④火災保険や地震保険費用
こちらも強制ではありませんが加入しておいたほうが良いです。
災害や事故などにより、建物が倒壊する恐れがあるかもしれません。
その際の撤去費用や、他者への損害賠償金が必要となる可能性があるので、加入しておくと安心です。
⑤修繕費
「空家等対策の推進に関する特別措置法 」により管理が適切でないと判断された場合、固定資産税の増税を課せられてしまったり、建物の解体をしなければならない状況になります。
それらを回避するために定期的に掃除や、修繕をする必要があります。
このように挙げた中だけでも相当な費用が必要になることが分かります。
空き家物件の管理は何らかのトラブルの原因にならないよう、自分自身でしっかりと行う必要があります。
しかし維持費もかなりかかってくるため、今空き家物件を上手く活用できていないようであれば、他の活用方法を考えてみるのも1つの手です。
①家の賃貸をする
建物が比較的新しかったり、簡単な修繕で済みそうな場合、賃貸物件として家賃収入を得る方法があります。
もちろん周辺環境や物件の状態によっては、賃貸希望者を見つけることが困難で年数だけ過ぎてしまう可能性も考えられます。
②土地として活用する
建物が古く修繕費がかなり必要となる場合、解体してしまい土地として活用する方法があります。
駐車場や太陽光発電所として、一定ではないものの賃貸にすることに比べ簡単に収入を得られます。
③売却する
不動産を売ってしまえば、管理や修繕も必要なくなり維持費がかかりません。
必ずしも希望の金額で売れるとは限りませんが、ある程度まとまった収入を得ることもできます。
いつかの時の為に利用していない空き家を放置しておくことはもったいないです。
管理が面倒な空き家も上手く活用すれば、今後の収入源にもなり得ます。
すぐに賃貸活用や、売却などを行わないとしても、現在の市場に関する情報を仕入れておくことは、いずれ行動する際にも動きが取りやすくなるかと思います。
まずは現在の価値を知るために、不動産会社に査定をお願いしてみましょう。
現在の価値を知ることで、今後の活用方法を明確にできます。
また、どのような選択をするにも多くの知識と経験が必要になります。
ご自身だけで考えるのではなく不動産のプロに一度ご相談ください。
「あの時こうしておけばよかった」という事態を避けるためにも、皆様それぞれに合ったご提案をさせていただきます。
不動産購入の知識がついたら物件を探してみよう!会員登録すれば物件検索の幅がグッと広がります!
メリット1
会員限定物件の
閲覧
メリット2
新着物件を
メール配信
メリット3
プライスダウン
物件を配信
メリット4
キャンペーン・
お役立ち情報を
お届け
メリット5
お気に入り物件を
保存
メリット6
自動入力で
簡単問い合わせ